目次
前回の投稿と関連して、今回も腰痛に関してのお話です。合わせて、ヒップアップの話題もお伝えしていく予定なので、是非ご覧頂ければと思います。
前回の記事>>【連載】筋膜の繋がりを活かして、セルフケアに役立てよう①足底
①腰を使うのと股関節を使う事の違い
前回の投稿では私自身の身体の使い方の「癖」についてお伝えしました。簡単に振り返ると、どんな動作においても腰が先に動き出してという形でバランスを取っていましたというお話でした。さて、今回の内容を実際に見ていきましょう。
大きく分けて「腰椎伸展」と「股関節伸展」の2つの動きで確認して行きます。
腰椎伸展
いわゆる腰を反らせるような動きです。立ち姿勢においては足や股関節の位置には変化はありません。背筋運動のように、うつ伏せになって行う場合、腰を中心として、四肢が上がります。
股関節伸展
下肢を後ろに引く動作です。立ち姿勢の時には基本上半身の位置は変わりません。
この股関節伸展ですが、両足が地面に付いている時には、身体を起こすような動作となります。
では、この2つの動作を中心として、実際の生活でも見られる動きを見ていきましょう。ここでは前屈姿勢から身体を起こす際の動きを取り上げます。
腰から動く場合
左手で指している辺りを中心として身体を起こしていきます。主にこの時には「腰椎伸展」という動きを使って、身体を起こしています。この動きの際には腰周りの筋肉を使った動作となります。
股関節を使う場合
上の写真と比べ、左手で指している場所は少し下になっています。この時は腰椎伸展と違い、お尻の筋肉は、太ももの裏側の筋肉を使って身体を起こすような動作になります。
②腰は意外と弱い場所?
腰の骨構造を見てみると、非常によく使う場所であるにも関わらず、腰を支えるのは「腰椎」が5つあるのみです。上には12個の胸椎と、肋骨、下には大きな骨の構造となっている骨盤が強固に守ってくれています。
腰周りは他の場所と比べ、筋肉による働きが大きい所と言えるでしょう。だからこそ、動き方を習得する価値があるとも言えます。ちなみに、首も同じような弱い構造になっていますが、ここでは割愛します。
③肩にも影響する?
肩と腰は連動して動くため、腰を反るようにすると肩はより高く上げることが出来ます。
実際に肩の動きが悪くなっている方は、まず腰の状態を整えるのもありかもしれません。
④実際のトレーニングに活かす
〜ヒップリフト〜
さて、この2つの動きの違いを理解した上でトレーニングに活かしていきましょう。今回紹介するのはヒップリフト(ヒップスラスト)というトレーニングです。仰向けに寝て、両足を使って身体を持ち上げます。
お尻周りから太ももの裏にかけて、鍛えるのに適したトレーニングです。ヒップアップを目指したい場合や、あるいは走るのが速くなりたいといった目的には特にピッタリのトレーニングです。私自身も現役時代、かなりやってきました。
さて、このトレーニング時の注意点です。
誤った動きとなるのが、腰で持ち上げるパターンです。
上の写真のように、腰を反らせる場合、腰痛を助長してしまいます。特に以前紹介した【下部交差性症候群】のように、常に腰が反ってしまっているような姿勢の場合には、更に悪化させてしまう可能性があります。
本来はお尻から太ももにかけてのトレーニングになるため、動きの意識は股関節、主にお尻周りを使って身体を起こしていくのが正解です。ちなみにウエイトを持って行うことも出来ます。こちらは股関節の動きが確実に出来てからが良いと思います。
⑤忘れてはいけない「腸腰筋」
以前も紹介してるこの筋肉も忘れてはいけません。股関節の動きを取り入れる上でこの筋肉の柔軟性は外せません。
以前、紹介したこちらのストレッチが有効です。
さて、前回と合わせて腰のトラブルを股関節や体幹部を連動させて考えてみました。トレーニングもうまく組み合わせて、セルフケアに役立てて頂ければと思います。
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