目次
前回の投稿で、軸の考え方について触れてみました。
今回は、軸に関連して、運動面という考え方と、それに関連するようなトレーニングについてお話ししていきたいと思います。
前回の記事>>【連載】姿勢を考える時に重要となる「軸」という考え方についてお伝えします!
軸の考え方との違い
前回、ご紹介した軸は、身体の中心を通るような1本の中心線を想定したものでした。
今回紹介する面は、文字通り面、つまり広いエリアで捉えるものです。
もちろん、どちらの方が大事というわけではありません。
想定する3つの運動面
身体の運動を考える時、主に3つの面から身体の動きを考えていきます。
まずはその3つの面を見ていきましょう。
矢状面(しじょうめん)
身体を前方から見た時、身体を左右に分断するような運動面です。
主に前後の動きが対象として挙げられます。
例として、腕の上げ下げ(=肩関節の屈曲―伸展)が挙げられます。
前額面(ぜんがくめん)
身体を側面から見た時、身体を左右に分断するような運動面です。
主に左右の動きが対象として挙げられます。
例として、腕を横に上げ下げする(=肩関節の外転―内転)が挙げられます。
水平面(すいへいめん)
身体を上下に分断するような運動面です。
主に回旋の動きが対象として挙げられます。
例として身体を左右に捻る動きが(=体幹の回旋運動)が挙げられます。
【軸】に【面】を追加するメリット
さて、前回の軸という考え方と合わせて、進めていきます。
軸がうまく整っているような姿勢を取っている場合、身体に付いている筋肉を使うのに、最も効率の良い使い方をする事が出来ます。
ここに更に面での考え方を追加すると、
どういう考え方になると思いますか?
私の考える回答は以下のような考え方です。
【動きの中での安定した軸を考える事が出来る】です。
やや抽象的な言い回しになってしまっているので、具体例を出しながら説明していきます。
止まっている時だけを想定していない
前回は姿勢の見方を主に伝えるために、静止状態での軸の見方をお伝えしました。
しかし、実際は身体が動く中でも安定した姿勢が取れているかがポイントになります。
自分の弱点となる運動面の発見に繋がる
スポーツなどの専門的な動作だけでなく、日常生活においても、様々な動きを要求されます。
ふとした時の動きのミス、スポーツ時の動きの不具合、こういった時、面での動きの良し悪しを考えてみると、思わぬ発見に繋がる可能性があります。
運動面を意識したトレーニング
では実際に、各運動面でのトレーニングの一例を紹介します。
全てのトレーニングに共通して意識してほしいのは、支持している側の足が安定出来ているかという事です。
矢状面
前後の動きへの対応力を身につける事を目的として行います。
【止まって行う場合】
片足で立ち、身体を斜め前方に倒していきます。
【動かす場合】
右手―左足、左手―右足と対角になるように使います。
後ろに振りかぶって、前の筋肉群をバネのように使って戻していきます。
動きの中で安定した立ち方が保てるかがポイントで!
前額面
左右の動きへの対応力を身につける事を目的として行います。
【止まって行う場合】
以下の写真のように、大の文字を作り、片方に倒し、静止します。
【動かす場合】
静止した状態から、一方の足を外側に振り上げます。
水平面
回す動きへの対応力を身につける事を目的として行います。
【止まって行う場合】
片足で立ち、上半身を捻ります。
【動かす場合】
上記の動作を左右連続して行います。
いずれのトレーニングも、バランスディスクなどの不安定なものの上でやると難易度は上がります。
いかがでしたでしょうか?
今回挙げたのは、一例に過ぎないので、是非様々な動きを試してみて、自身の苦手な動きを見つけてみてください。
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