【連載】治療の専門家・木村が考える、”知っておきたい神経の知識”

今回の記事では、神経という存在に焦点を当ててお話を進めていきたいと思います。

というのも神経という言葉自体が、なんとなく小難しいようなイメージがついてしまっていると思うので、より身近な存在として知ってほしいからです。

前回の記事>>【連載】姿勢で軸をよくしたい方に教える「運動面」の考え方とその運動方法

 

神経の由来は?

神経という言葉の由来を調べてみると、江戸時代の解体新書にまで、遡ります。
当時の翻訳の際に、東洋医学の「神気」と「経脈」という言葉から一文字ずつ取って、「神経」という言葉が生まれました。
日本独特の造語だということです。

 

神経はどこにあるの?

まずは下の写真を見てみましょう。

写真中の黄色で示されているのが「神経」です。
どこにあるかの答えは「全身くまなく存在している」となります。
私たちの身体は神経の存在なしには語れません。

 

神経の働きとは?

私達の身体を観察してみると、骨や筋肉といった身体を動かすパーツがまず目に付くと思います。
これらが、実際に私達の身体を動かしているパーツとなっていますが、これらが単独で動けるわけではありません。
それらは常に神経の指令があって、動き始めることが出来るわけです。
神経が親で、筋肉などの身体を動かすパーツが子どもという関係性です。

さて、ここまでの神経の働きを説明すると「情報を伝えること」となっています。
情報というと、漫然なイメージしか湧かないと思いますが、熱、冷たいなどの温冷の刺激や、身体を動かすといった時の筋肉への指令も神経の持つ「情報を伝えること」の働きの一側面です。

 

神経と血流の関係は?

以前、私の記事の中で血流について扱ったものがありました。
血液は全身の組織を栄養するために必要不可欠な存在ですが、神経にとっても同じような存在です。

神経は何層にも渡る構造をしていますが、その中に血管も存在します。

神経自体も血液によって栄養される存在のため、血流は神経にとっても重要な存在となります。

神経の種類と、その異常

大まかに分けて、神経は3種類に分類されています。
以下に並べてみましょう。

感覚神経

:温度や触覚などの感覚を伝える神経。私たちが感じる痛みも、感覚神経の働きによるものです。

・異常時…温度や触覚の異常、身体の痛みなどの私たちが感じる「感覚」に対しての異常が起こる

運動神経

:筋肉など、自分の身体を動かすパーツへの指令を出す神経。動きを考える時には重要な存在となる神経。

・異常時…筋肉の緊張状態の変化、多くは筋肉の緊張状態が増すことで「コリ」として認識される。

自律神経

:交感神経と副交感神経に分類される神経。体温の調節や、内臓の調節といった生存に必要な条件の調節。

・異常時…内臓の筋肉(内臓平滑筋)の異常、自律神経失調症など。

 

一口に「神経」と言っても、上記のような分類になります。

 

コリと痛みは違う?

さて、先ほどの分類の所で、感覚神経では「痛み」などの感覚についての異常、運動神経では「コリ」として認識されるようになるとお話しました。

「あれ、違うの?」と思う方もあるかもしれません。
基本、コリなどの硬い場所に関しては、不快な感覚を覚えるのが通常かと思います。

ですが、神経の面から見ると、実はまったくの別物です。
そのため、極端な話ですが、まったくコリや筋肉の緊張がないにも関わらず、痛みを覚えることもありますし、その逆もあり得てしまうわけです。

実際は、同じ場所(背骨の神経根)から全身に分布していくために、同時に異常を感じることがほとんどかと思います。

 

運動神経が良いってどういう事?

一度はこの言葉も聞いたことがあると思います。
一般に「運動が得意な人」に対してこういった表現をされると思います。
さて、これはどういったことなのでしょうか?

運動神経はそもそも、身体の運動を行うパーツ:筋肉に対する指令を送る神経の事を指します。
うまく運動が行われるためには、必要な筋肉に対して、必要な指令を送る必要があります。
運動神経が良いというのは、この指令の能力が優れていると言い換えることが出来るかと思います。

しかも、この能力は決して先天的な能力ではありません。

乳幼児の頃、寝た状態から、ハイハイ、歩行と運動を習得していったように、後天的に伸ばすことが出来る能力です。
様々な動きを練習することで、必要な動きを行うために筋肉に指令を出す運動神経の能力を伸ばしていく=神経を鍛えることが後天的に可能な事なのです。

 

さて、今回は一般的な神経の内容について触れてみました。

次回は少し踏み込んだ内容でのお送りを予定しております。

第1話【 連載】マッサージ師が感じた健康作りへの近道とは!?
第2話【連載】マッサージ師が教える血流を良くするための知識と運動方法〜背骨編〜
第3話【連載】マッサージ師が教える血流を良くする生活上のコツ4つ
第4話【連載】治療の専門家マッサージ師が教える血流と痛み・炎症との関係がわかる基礎知
第5話【連載】マッサージ師直伝!こり・頭痛のお悩みの方におすすめする実践的解消法
第6話【連載】治療の専門家木村が伝授!腰の痛みで悩んでいるあなたに教える知識のポイントとセルフケアの実践方法

第7話【連載】姿勢を考える時に重要となる「軸」という考え方についてお伝えします!
第8話【連載】姿勢で軸をよくしたい方に教える「運動面」の考え方とその運動方法

 

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木村佑介

木村 佑介(きむら ゆうすけ) H1.8.16 学歴 都立井草高校 →立教大学法学部 →東京衛生学園専門学校 東洋医療総合学科(主席) 資格 あん摩マッサージ指圧師 はり師 きゅう師 スポーツ歴 中学〜陸上競技 高校時代:3年次、200m、400mにて関東大会出場 大学時代:4年次、関東インカレ(2部)4×400mリレー優勝 「現在の職業についた理由」 高校時代まで、怪我とはまったくの無縁で、記録も順調に伸び続けました。大学1年次も夏頃までは好調をキープ。追い風参考記録になったものの、初の100mで10秒台となる10”91をマーク。が、1年次後半に肉離れを起こして以来、ほぼ毎年怪我をしている状態になる。3年生になる頃に、先輩に紹介してもらった先生に出会い、復活し、4年次には最大の目標であった関東インカレ優勝を果たした。この先生に出会って、自分も治療家になりたいと思い、法曹志望の道を一転させて、治療家の道に。現在は、都内マッサージ院にて勤務の傍ら、師匠の元に通い、修業中。