歩くことで必ずしも筋力をしっかり鍛えられるとは限りませんが、歩くことは筋力低下を防ぎ、かなり健康に良いと感じています。
私は、昨年までは、夏の暑い時期や雨の日を除き、朝、家から駅まで行くのに大体運動靴で歩いていました。25分ほとです。本当は手ぶらで腕を振って歩くのがいいのですが、私はリュックを背負って、片手に手提げ袋、片手に日傘という出で立ちで、バランスは悪かったかも知れません。
が、20分以上歩き続けると脂肪が燃焼し、体が軽く感じられます。冬などの寒い中歩いていくと、駅に着く頃には全身が暖かくなります。また、顔の血流がよくなって火照るせいか、たるみも解消されます。バスに乗って駅まで行った時と比べて、明らかにほうれい線が薄くなるのです。
脂肪が燃焼されるので、普通の量の食事をしていれば極端に体重が増えることもなく、同じ年の同僚(40代後半)に比べれば、かなり体は機敏に動くような気がします。
色々な刺激を受けられる
歩くことによって、足裏からの刺激が脳に伝わりますが、足裏の刺激だけでなく、歩いて目にする風景なども、脳の活性化に繋がると感じます。目から入ってくる刺激ですね。
良い景色も悲しい景色も、どれも「刺激」となるので、リラックするることもあれば、緊張することもありで、様々な感情・思いが出てきます。事故や事件に巻き込まれたらしい動物の遺体を見ることもあれば、2mほどもある青大将が道を横切る珍しい場面に遭遇したり、新しいお店が出来ている、と気づいたりすることもあります。
感じるだけ、の時もあれば、見たことによって行動を起こすこともあります。行動を起こすことでまた達成感が得られたりもするので、単に「歩く」といっても侮れないです。
全身の血流・目の血の流れも良くする
歩くことは血管をしなやかにする訳ではないようですが、血流はよくなります。血液は、酸素や栄養を体中に届け、また、老廃物を回収します。必要なものを届けて、不要なものを運び去る。この作業がスムーズにいけば、ほとんどの病気は改善するように思えます。
「歩く」ことで、血圧が下がった、痩せた、風邪をひきにくくなった、などの効果が出た、という話はよく聞きますが、実は「目」の病気にも効くようです。
鍼灸治療を行っている方の本
(『10秒顔さすりで老眼、近視、緑内障はよくなる』・内田輝和・主婦の友インフォス)
によれば、「1日1万3千歩」のウォーキングで、緑内障・白内障・黄斑変性で治療中の患者さんの治療効果が格段に違
うそうです。とはいえ、ぶっ続けで1万3千歩というのは大変ですね。本では、大体30分で3千歩なので、ウォーキングを1日3回の9千歩、あとはこまめに動いて2千歩を稼ぐことを提案しています。
流れている血液を体で直接見られるのは「目」だけで、顕微鏡で見える眼底の網膜血管、まぶたと白目の裏側を覆う結膜の血管(この血管が浮き出ると、目が血走って見えます)などの血流が悪くなると、目の病気を引き起こすことになるの
だそうです。動脈硬化の状態も、目の血管の状態で分かるそうです。
現代は若いうちから、何かしら目のことでは悩みを持つ人が多いと思いますが、夜更かしなどの生活習慣の改善はもちろんですけれども、「たくさん歩く」ということを毎日の生活に取り入れていくといいと思います。目の不調だけでなく、他の不調も改善されることが多いですから。
歩くと体の勘も鍛えられる
歩くことは、考えてみれば一番お金がかからず、手軽にできるエクササイズですね。仕事中に思い立ったら休み時間や帰宅時に、ちょっと距離を伸ばして歩いてみてもいいですし。
本当は平坦な道より、山道など、木の根っこがあったり、土がでこぼこしたりしている方が、複雑でおもしろく、より脳に刺激が行ったり、体の歪みが矯正されたりなどの効果があるそうです。体も色々な変化に対応できるようになるような気がします。
骨がもろくなった高齢者の方などは別ですが、体が身構えていないと、僅か数センチの段差でも骨折することがあるそうです。昔のわんぱくな子供たちは2階から落ちでもしなければ骨折などはしにくかったですが、それだけ体を動かしていたとういことだと思います。
昔より格段に体を動かさなくなった現代だからこそ、まずは「歩く」という手軽な運動を取り入れていくことをお勧めします。