前回の記事>>【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第7話:血糖値の乱高下が引き起こす健康への悪影響
GI値が高い食品を食べると、健康に対してさまざまな影響を与えるものです。
「GI値」とは、血糖値の上昇スピードを表す数値のことで、数字が高ければ高いほど、血液中に「糖(ブドウ糖)」が早くたくさん流れていきます(血糖値の上昇が激しくなります)。
血糖値の上昇で高血糖になると、血管の内側にダメージが起こります。また、血糖値が上昇しすぎると体が血糖値を下げようとしますが、今度は血糖値が下がり過ぎてしまい、眠くなったり、集中力がなくなったりしてしまうのです。
では、具体的にどのような食品がGI値が高い(血糖値の上昇が激しい)食品なのでしょうか?その代表的な食品の1つとして「ショ糖(砂糖)」が挙げられます。
この記事では、「GI値」が高い食品である「ショ糖(砂糖)」について解説していきます。この記事を読むことによって、具体的にどのような食品を避けるようにすればよいのかがわかります。
ショ糖(お砂糖)は血糖値を急激に上昇させる
ショ糖とはお砂糖のことです。ショ糖(お砂糖)はGI値が高い代表的な食品の1つです。したがって、私たちがショ糖を食べると、血糖値が急上昇することになります。
このように、ショ糖を食べると血糖値が急上昇してしまうのは、ショ糖が二糖類と呼ばれる「糖質(お米などの炭水化物から食物繊維を取り除いたもの)」が細かく分解された物質だからです。
血糖値が緩やかに上昇する仕組み
私たちがお米やパンなどの「炭水化物」を食べたとき、体内で「酵素」と呼ばれる物質によって、細かく分解されていきます。そして、その分解された物質(糖)は小腸で吸収されることによって、血液中に「糖(ブドウ糖)」が流れていく(血糖値を上昇させる)のです。
まとめると、
- 「炭水化物」を食べる
- 酵素で「炭水化物」を分解
- 小腸で吸収される というプロセスを経て血糖値が上昇するのです。
このとき、2の過程で時間がかかることになります。酵素で「炭水化物」を分解するには、それなりの時間がかかることになるのです。つまり、この2の過程があることによって、ショ糖よりも炭水化物の方がGI値が低くなります(血糖値がゆるやかに上昇します)。
炭水化物もお肉や野菜などの食品と比べると、十分GI値の高い食品ではあります。しかし、このような酵素による分解の過程があることによって、血糖値の上昇スピードを少し抑えることができるのです。
ショ糖(砂糖)は酵素による分解の回数が少ない(=GI値が高くなる)
ところが、ショ糖(砂糖)は二糖類という「炭水化物」よりも分解が進んだ食品です。そのため、炭水化物と比べるとショ糖が必要とする分解の回数は少なくなります。(注:炭水化物が分解されると「ショ糖」になるわけではありません)
したがって、酵素による分解の時間が短くなり、炭水化物を食べるよりもずっと早く小腸で吸収されていってしまいます。つまり、血糖値が急激に上昇していくことになり、GI値が高くなってしまうのです。
このように、ショ糖(砂糖)はすでに「炭水化物」よりも分解が進んだ食品であることから、急激に血糖値を上昇させるGI値の高い食品となってしまいます。したがって、健康への悪影響を避けるのであれば、「GI値」が高いショ糖(砂糖)を食べないようにすることが大切になります。
まとめ
血糖値を急上昇させる代表的な食品は「ショ糖(砂糖)」です。血糖値は急上昇すると、しばらく血糖値の乱高下が続き、さまざまな悪影響を体に与えるます。
ショ糖は炭水化物のような酵素による分解が必要な栄養素ではありません。したがって、酵素で分解する時間が省略され、GI値が高くなってしまうのです。
そのため、健康でいたいのであれば、「ショ糖(砂糖)」を食べないようにすることが大切です。
第1話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第1話:肉中心と野菜中心の食事法はどちらが健康に良いのか?
第2話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第2話:肉中心の食事法~糖質制限食とは~
第3話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第3話:太る仕組みと理論
第4話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第4話:現代人の糖質摂取量と抑えるべき糖質摂取量
第5話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第5話:「糖質」を制限すると痩せる! その仕組みとは?
第6話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第6話:糖質の種類~糖質と糖類の違いとは!?~
第7話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第7話:血糖値の乱高下が引き起こす健康への悪影響
第9話【連載】0から3ヶ月で健康になれる食事法 第9話:スイーツに含まれる砂糖の含有量