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こんにちは。からだカレッジアドバイザーの彩典はるかです。
こらから本格的な夏を迎え、暑さのせいで身体を動かすことが億劫になりがちな時期ですね……
冷房のガンガンきいた部屋で過ごすことが増えたり、同じ姿勢で作業を長時間続けていたりすると、知らず知らずのうちに筋肉が緊張して硬くなっていることが多いようです。
筋肉が緊張すると
- 血行の悪化
- 腰や肩の痛み
- 身体のだるさや疲労感
を感じるようになります。あなたはそのような症状に悩まされていませんか?
今回は、病気というほどでもないけれど、肩こりや腰の痛み・疲労感を抱えていて気持ちがすっきりしないなと感じているあなたのために、「ストレッチ」についてのお話をお届けします。
ストレッチとは身近で簡単な運動
ここでまず、
「ストレッチって何だろう?」
ということを簡単に説明します。
ストレッチは、筋肉を伸ばし関節の可動域を広く使えるようにする運動の事です。
これといった道具を必要とせず、思い立ったらすぐにできる身近で安全な運動の一つです。
朝起きた時や、仕事が一段落したときに私たちはよく背伸びをしますが、これも立派なストレッチ。
ストレッチは2種類に分けることとができ、
- 自力(自分一人で)で行うもの
- パートナーについてもらって行うもの
があります。
さらに自力で行う方法は
- 動的ストレッチ
- 静的ストレッチ
の二つに分けることができます。
「動的ストレッチ」とは動きや反動を伴ったもので運動前のウォームアップとして行います。
「静的ストレッチ」はゆっくり体を伸ばした後一定時間その状態を維持する方法で運動の後のクールダウンに行います。
一般的にストレッチと言えば「静的ストレッチ」のことを指します。
1日3分間でOK!ストレッチをおすすめする理由
ストレッチをおすすめする第一の理由は、運動ぎらいや運動習慣があまりない人でも無理なくできる簡単な運動だからです。
ストレッチのあとに「気持ちいい」ということを体感できて精神面にも良い影響があるのもいいですよねっ!
多くの人が抱えている体の不調・腰や肩の痛みは、運動での損傷や病気が原因となっている場合もありますが、
筋肉が堅くなっている
ことが原因の場合もあります。
私自身の経験となりますが、以前、ぎっくり腰になった時にお医者様からは「筋肉の硬さも痛さの原因となっているからストレッチをしなさい」と言われました。
「立ち上がることにも苦労するほど痛いのに、伸ばしたり動かしたりして大丈夫??」
と半信半疑でした。
しかし、教えてもらったストレッチを始めたら嘘のように症状が消えていったという経験があります。このように、辛い痛みを改善させる効果があることがおすすめする2つ目の理由です。
そして、ストレッチの方法はたくさんありますが1つのストレッチは数十秒程度で出来るものがほとんどです。
忙しくても、寝る前や起床時に3分間だけ、または隙間時間を利用して気軽にはじめることができるという利点があるので、おすすめなのです。
具体的なストレッチの方法は、最後の方に幾つかご紹介しますが、次にストレッチをする目的や効果についてお話ししていきます。
ストレッチすることの目的や効果について
スポーツをしている方の場合、運動前後のウォームアップ・クールダウンのためにストレッチを行います。普段の生活でストレッチをする場合には、どのような効果があるのでしょうか?
以下で3つご紹介します。
身体の柔軟性を高める・柔軟性を保つ
筋肉は使わないと筋繊維が短くなって硬くなります。
ストレッチをすることで筋繊維をもとの長さへ戻す効果があります。
また、ストレッチを継続することで筋肉の緊張状態がほぐれやすくなり、関節の可動域が広がりやすくなって柔軟なからだづくりに効果があります。
姿勢を良くする効果
パソコンに長時間向かっているなどの日常生活の習慣やクセにより、ある筋肉が固まってしまう事により姿勢が悪くなります。
ストレッチで筋肉の緊張を解き、身体がスムーズに動かせるようになると不自然な姿勢を正すことができます。
心身のリラックス・疲労回復の効果
ストレッチには筋肉の脱力状態を作り出す効果があります。
脱力状態とは、筋肉の緊張がほぐれ必要最低限の筋力で活動をしている状態の事です。
この状態にある時、副交感神経が優位になって心身をリラックス状態に導き身体が修復されると言われています。
ストレッチのおすすめタイムってあるの?
ストレッチの効果を感じるために、おすすめの時間帯はあるのでしょうか。時間帯や場面によってどのような効果があるのかを簡単にまとめてみました。
朝のストレッチ
朝に行うストレッチは、寝ている間に凝り固まってしまった筋肉をほぐし身体を目覚めさせる効果があります。
ゆっくり行うことで徐々に体を温めることが出来て、スムーズに1日の活動を始めることができます。
また毎朝のストレッチを習慣化して生活リズムを整えると、自律神経に良い影響を与えます。
そして体の生理機能を正しく働かせることができ、基礎代謝アップにも効果があります。
仕事の合間にするストレッチ
デスクワークのように長時間座ったままで同じ姿勢を続けていると、筋肉が緊張して血行が悪くなってしまします。
仕事を一定時間で区切りをつけストレッチを行うことで、気分転換になり、思考の整理や集中力アップにつながります。
お風呂上りのストレッチ
湯船につかることで筋肉の緊張をほどき、血流をよくすることができます。
それにより、気分がゆるみ精神的にもリラックスすることが期待できます。
体を十分温めてから行うストレッチは、筋肉が柔らかくなっているので通常より可動域を拡げることができます。
夜のストレッチ
夜、睡眠前のストレッチは心身の緊張をほぐしリラックスできることで、良い眠りのために効果があります。
睡眠の質を高める(深く眠る)ことが出来ると、疲れが取れて翌朝の目覚めも良くなります。
夜のストレッチを習慣にすることで、その日の疲れをリセットし、生活リズムを整える効果があり翌日の活動にも良い影響を与えます。
1種類1分以内で出来る!簡単ストレッチの方法
ストレッチの経験が無かったり、加齢や運動不足だったりすると柔軟性が落ちていることもあるかと思います。
最初は硬くても続けると柔らかくなってきますので、もともと体が硬い場合や、怪我などで柔軟性が落ちてしまった方は無理せず、出来るところから伸ばしましょう。
柔軟性をつけるためのストレッチは「頻度」が大切といわれます。
隙間時間を上手に利用して1分~3分程度の短い時間で1日の中でちょこちょこ行えばOK。
左右片方ずつ行うものは、左右で1セットです。
夜寝る前にやりたい股関節のストレッチ
- 両足の裏を合わせてあぐらをかきます。
- 両足のかかとをできるだけ手前に引き寄せ足先に軽く手を添えます。
- ゆっくり息を吐きながらゆっくり上体を前に倒します。
- 20秒くらいキープしてゆっくり状態を戻します。
- 3回繰り返します。
朝起きぬけにする目覚めのストレッチ
朝目覚めた時は、すぐに布団やベッドから起き上がるのではなく「背伸び」をしましょう。
背伸びの方法は、
- 両手を頭上で組んで手のひらを外側に向ける
- わきの下が伸びていることを意識しながら上半身を大きく伸ばし20秒キープします。
※この時足は力を入れて伸ばさなくても大丈夫です。
下半身をほぐし腰痛を予防にもなる「お尻」のストレッチ
仰向けに寝て、右(左)のひざを抱え、息を吐きながらできるところまで胸に引き付けてみましょう。
もう片方の脚はできるだけひざを伸ばしたまま行います。
お尻からひざの裏にかけてのあたりが伸びるのを感じながら20秒キープ。左右の足で行います。
抱えたひざを反対側の手で床につくよう引っ張りながら体をひねります。
このとき、ひざは無理に床につかなくてもいいので、両肩が浮かないようにします。
顔はひねった側と反対側にむけると効果的です。
立って行う「太もも(前側)」のストレッチ
立ったまま、片手で同じ側の足の甲(もしくは足首)を持ち、お尻に引き付けます。
太ももの前が伸びるような感覚が得られます。
自宅なら、うつ伏せになった状態でも行ってもよいです。
仕事の合間には「肩と腕」のストレッチ
仕事に集中していると、どうしても肩に力がはいってしまいがちです。
椅子に座ったままでもできる腕のストレッチをしてみましょう。
腕のストレッチ(1)
- 片方の手をまっすぐ前に伸ばし、反対の手で自分の身体の方に体をひねらないまま引き寄せます。
- 二の腕の外側が伸びていることを感じながら20秒キープ。
- 左右繰り返します。
腕のストレッチ(2)
- 右手(左手)をまっすぐ上に伸ばし、頭の後ろで自然にひじから曲げます。
- 曲げたひじを左手(右手)で押さえ左側(右側)に引き寄せて脇の下がよく伸びていることを感じます。
- 20秒キープして元に戻します。
- 左右繰り返します。
ストレッチをする上で注意すべきポイント
ストレッチは手軽な運動ですが、注意すべき点がいくつかあります。安全に続けることができるように気を付けたい点をまとめてみました。
無理をして伸ばさない
自分で強度が調整できますので、反動をつけて無理に伸ばしてしまうこともあります。
硬くなってしまっている体は不用意に伸ばしてしまうと、腱や靭帯を傷めてしまう可能性がありますので注意しましょう。
急に伸ばさない
ストレッチを行う時間帯や日によって筋肉の緊張度合いは異なります。
今日はなんだか堅いなと感じたら、まずは気持ちがよいと感じるところまで、ゆっくり伸ばします。
最初はウォーミングアップだと思い、焦らず取り組みましょう。
呼吸はゆっくり深くして行う
深呼吸をしながらストレッチをすることで緊張を緩和させる効果が期待できます。
うつぶせで行うストレッチなどは腹部が圧迫されることから血圧の上昇が起こりやすくなりますが、深呼吸にはそれを防ぐ働きもあります。
こまめに伸ばす
1回きりではなくこまめに伸ばすようにしていくと効果的です。
気持ち良い痛さを感じるくらいの強度で30秒くらい伸ばしたら元に戻しまた伸ばすという風に繰り返しましょう。
まとめ
ストレッチは、道具が不要で短時間で出来るので日常に取り入れやすい運動です。
無理して伸ばすのではなく「気持ちいい」を感じながら行うようにしましょう。
ご自身がストレッチをする目的や得たい効果を認識して、寝起き・寝る前・仕事の合間・入浴後といったタイミングを利用して3分間程度の時間をストレッチにあてる習慣が出来ればいいですね。
ストレッチは、体の柔軟性を高くすることにより体の痛みや疲労回復に効果があり、心身共にいい影響を与えてくれます。
ご紹介したストレッチは短時間で出来るものばかりなので、ぜひ、1日の生活の中に3分程度でいいので意識して取り入れてみてくださいね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。