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さて、またまた飲み会のシーズンがやってまいりました。
お酒が大好きな人も、ちょっとだけ好きな人も、その日、その時期あったいろいろなことを思い出しながら、そしてそれを語りながら飲むお酒は、お祭りのように束の間の非日常感をもたらしてくれます。
そんな楽しいお酒の席だからこそ、ちょっと羽目を外して飲みすぎてしまう、なんてことはありませんか?
お酒の飲みすぎは肝臓へダメージを与え、その結果、肝機能を低下させてしまいます。
さらにひどい場合には、重篤な肝臓病へと発展する恐れもあります。
お酒を飲む機会が増える季節こそ、いつもよりちょっと肝臓にも気を使ってあげたいですね。
そんな時に知っておくと得をする、肝臓にやさしいおつまみを紹介します。
肝臓とお酒のあやうい関係
お酒の飲みすぎはいろいろな面で健康に悪影響を及ぼします。特に肝臓のトラブルが多く、肝臓が硬くなり機能が低下する肝硬変などの、深刻な病気に至ることもあります。
厚生労働省の情報サイトによると
アルコール性肝臓病は飲酒量が多いほど、また飲酒期間が長いほど起こりやすくなる 引用元:e-ヘルスネット
ということです。
また同サイトによると、
アルコール依存症者(毎日日本酒にすると5合以上を10年以上飲んでいる人たちがほとんど)における肝障害は約80%と高頻度 引用元:e-ヘルスネット
という調査結果もあり、アルコールの過剰摂取と肝臓の病気との密接な関係がうかがえます。
肝臓は、摂取したアルコールの大部分を分解してくれます。
ただし、摂取の量が多ければ多いほど肝臓への負担は膨大になります。
しかも肝臓の仕事はアルコールを分解するだけではありません。
- 胃や腸で分解、吸収された栄養素を必要な物質に変えて蓄える
- 有害物質(アルコール含む)を分解する解毒作用
- 消化、吸収に必要な胆汁の合成、分泌
などの大切な仕事がたくさんあり、フル稼働状態です。
頑張っている肝臓に、これ以上負担をかけずにいたわってあげたいですよね。
とはいえ付き合いもあるし、酒が美味いし、飲み会はやっぱり楽しいし、飲んで忘れたいことも山ほどあるし…という方のために、肝臓にやさしいおつまみを紹介します。
肝臓にやさしい、アルコールの分解を助ける栄養素
肝臓にやさしく、アルコールの分解を助けてくれるのは、主にたんぱく質やビタミンB群、食物繊維が豊富な食べ物です。
たんぱく質は、アルコールを分解する際に必要とされます。肉類、魚類、乳製品、豆類などからとるのが一般的です。
ビタミンの中で、とりわけ肝臓と深い関係にあるのは、ビタミンB群です。
ビタミンB群はアルコールを分解するのに必要不可欠なビタミンです。お酒を飲む際にこのビタミンB群を一緒にとることで、肝臓がアルコールを分解するのを助けてくれます。
ビタミンB群には、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類あり、これらを総称して「ビタミンB群」と呼びます。
食物繊維はアルコールの吸収を緩やかにしてくれるので、肝臓にかかる負担を軽くしてくれます。
豆類や海藻類、ブロッコリーやキャベツなどの野菜で食物繊維を効果的に取ることができます。
肝臓にやさしいおつまみ5品
頑張っている肝臓をいたわり、元気にアルコールを分解する手伝いをしてくれるような料理を、お酒と一緒にとりましょう。
豆類、野菜、肉類など合計5品、居酒屋でのおつまみはこんな風に選んでみてはいかがでしょう、という提案です。
肝臓にやさしいおつまみ1. 豆腐や枝豆などの豆類
肝臓にやさしいおつまみで初めにおすすめするのは、枝豆や豆腐などの豆類です。
まずはビールと一緒に注文しましょう。
空腹にいきなりアルコールはNGです。
冷奴や枝豆などは基本すぐ出てきますし、1品目の注文として申し分ありません。
豆類、特に大豆にはたんぱく質、ビタミンB1、B2や、食物繊維も豊富に含まれており、これらは肝臓の働きを大いに助けます。
まさに肝臓にやさしいおつまみの筆頭と言えます。
まず一発目はビールとから揚げでいきたい、という人もいると思いますが、ちょっとこらえて冷奴から入るのが大人の飲み方なのかもしれませんね。
肝臓にやさしいおつまみ2. 小松菜やほうれん草などの青菜
次は野菜です。
野菜では、ほうれん草の胡麻和え、小松菜のおひたしや炒め物などがおすすめです。
肝臓でアルコールを分解させるには、大量のビタミンが必要になります。
ほうれん草や小松菜には、アルコールの分解に必要なビタミンKや、ビタミンB群の一つである葉酸が含まれます。
さらに小松菜には、アルコールの吸収を穏やかにしてくれる食物繊維が豊富に含まれています。
肝臓にやさしいおつまみ3. ビタミンB6をとれるマグロなど青魚の刺身
日本酒に合うお刺身には、マグロやカツオなどはいかがでしょうか。
冬は熱燗と一緒に、夏には冷たいビールと一緒に、美味しいお刺身を食べるのも楽しみの一つです。
マグロやカツオなどの青魚には、ビタミンB6が豊富に含まれます。
またカツオには、アルコール分解に必要なナイアシンも多く含まれています。
肝臓にやさしいおつまみ4. カキやアサリなどの貝類
貝類には、肝機能を助けるビタミンB群やタウリンが多く含まれていますので、肝臓をいたわるのには欠かせません。
アサリやカキの酒蒸し、カキとほうれん草の炒め物などおすすめです。お酒に文句なしであうおつまみですよね。
もちろんホタテやシジミなどを使ったおつまみでもOKです。
肝臓にやさしいおつまみ5. 鶏ささみやレバーなどの高たんぱく低脂肪な肉類
なんだかんだ言ってもやっぱり肉が食べたい、という人は多いですよね。
たんぱく質が不足するとアルコールの分解は進みませんから、高たんぱくな肉類も効果的です。
ただし、高脂肪なものは肝臓に脂肪がついて脂肪肝になりますのでおすすめできません。
油の多い肉や、揚げ物は避けるように心がけましょう。
高たんぱく、低脂肪な鶏ささみやレバーの焼き鳥などいいですね。
特にレバーはビタミンB12も多く含むので、より効果的です。
お酒は節度をもって楽しく飲みましょう
さて復習です。
- 1品目:大豆などの豆類(ビタミンB1,B2、たんぱく質)
- 2品目:小松菜などの青菜(ビタミンK、葉酸、食物繊維)
- 3品目:マグロやカツオなどの青魚(ビタミンB6、ナイアシン)
- 4品目:カキやアサリなどの貝類(タウリン)
- 5品目:鶏ささみやレバーなどの肉類(たんぱく質、ビタミンB12)
こんなお品書きになりました。
肝臓にやさしいおつまみを食べても、連日の飲み過ぎは肝臓に負担がかかってしまうものです。
肝臓の健康のためには、何よりも適量を、食事を食べながら飲み、週に2回程度は休肝日を設けましょう。
検査で肝臓の数値が悪くて医師に断酒を進められる前に、肝臓をいたわりながら文化的に楽しくお酒をたしなみましょう。
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