ぎっくり腰の予防と対策をメカニズムを通して徹底解説

そもそもぎっくり腰とは?

ぎっくり腰。

いかにもキャッチーで人懐っこい響きを持つ言葉ですが、やってしまったら歩くことはおろか、大げさではなく1㎜たりとも体を動かすことができないような痛みを伴う、とても怖い症状です。

またぎっくり腰をきっかけに慢性的な腰痛を患うようになったという話もよく聞きます。

人間が二足歩行を始めた時から、腰にかかる過度な負担がもたらす問題は避けては通れないものです。

スポーツをする人も、しない人も、本当に多くの皆さんが長きにわたり悩まされています。

ぎっくり腰というのは通称であり、正式には急性腰痛症と言います。欧米では「魔女の一撃」とも言うそうです。(欧米の人たちって何かというと魔女を持ち出してきますね。)

ぎっくり腰や腰痛について語られることのほとんどは、未経験者にとっては何のことやらさっぱりかもしれません。

だからこそ今も、腰痛という名の十字架を一生背負い続けていく患者が増え続けているのです。

決して他人事ではありません。

今回はぎっくり腰になったことがある人にも、これからなる予定の人にも、自分には関係ないと思っている人にもお役に立てるよう、ぎっくり腰のメカニズムとその予防法について見ていきたいと思います。

 

 

ぎっくり腰あるあるから学ぶ、ぎっくり腰になるメカニズム

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、病気やケガで自覚症状があるという回答のうち、腰痛は男性で第1位、女性で第2位であり、かつ年々有訴者(自覚症状があると回答した人)の人数が増えています。

腰痛はそれだけ身近な症状であるが故に、職場などでも腰痛にまつわる話題が上がることも少なくないでしょう。

特に、ぎっくり腰経験者の間には数々の「あるある」が存在し、経験した人にしか分からない感覚や悩みに共感し合い、盛り上がっている姿も多く見かけます。

私も経験した以下で説明する「あるある」の中にこそ、ぎっくり腰のメカニズムと密接に関係するフレーズがたくさん出てくるので、本題に入る前にまずはいくつかのあるあるを紹介したいと思います。

 

 

ギックリ腰あるある① くしゃみが鬼門

ぎっくり腰になった瞬間のエピソードで、くしゃみがきっかけだったという話をよく聞きます。

腰痛に無縁な人にはピンと来ないかもしれませんが、くしゃみが腰に与える瞬間的な衝撃は非常に大きいものがあります。

少しだけ砕けた言い回しをさせていただくなら、くしゃみパねえ、と言ったところでしょうか。

こうした腰への瞬間的な負担増がぎっくり腰の引き金になることが多いのです。

また腰痛を患ってからはくしゃみをするのが怖くてたまらないと皆口を揃えて言います。

膝や机に手を置いて衝撃を逃がすなど工夫をしないと、くしゃみによってさらに腰痛が悪化することになってしまいます。

 

 

ギックリ腰あるある② 朝イチが鬼門

朝イチにぎっくり腰になったという話もよく聞きます。

朝起きたばかりの時は、長時間同じ姿勢を取っていた後で、かつ体が冷えていて、さらにベッドが柔らかすぎるなどの理由で背骨や腰が曲がった状態にあったりするなど、ぎっくり腰を起こしやすい要因に満ちているからです。

腰痛歴の長いベテランは、起き抜けの動作にはとても神経を使う習慣が身についています。

 

 

ギックリ腰あるある③ 動けない

ぎっくり腰経験者が武勇伝のごとくことさら主張するのがその痛みです。

初めての時にはそれと分かった瞬間「あ、これがあの…」と冷静に分析したのも束の間、しばらくの間どうしていいか分からず、同じ姿勢のまま途方に暮れることになります。

なにしろ歩くのはおろか、一時的には笑ったり話したりなど、およそ腰に負担をかけそうにないような動作までが痛みを伴うようになってしまうので、本当に困ってしまいます。

 

 

ぎっくり腰のメカニズムをわかりやすく解説!

前述したように、そもそも腰は二足歩行をする人間にとってのウィークポイントとなっています。

首からお尻にかけて、脊椎(背骨)は横から見てS字のカーブを描いています。

脊椎は椎骨というブロックが積み重なったような構造になっていますが、腰(腰椎)というのはこの脊椎の下の方の一角、ベースである骨盤の少し上に位置する5個の椎骨を指します。

絶妙なカーブを描く脊椎を点で支えるような、非常に負担のかかる位置にあります。

ぎっくり腰というのは広く急性の腰痛を指しているので、原因や症状は多岐にわたります。

総じて、腰回りの筋肉の疲労や骨盤のゆがみなどの要因の上に、何らかのきっかけ(前述のくしゃみなど)が重なることによって、肉離れや関節のずれ、神経の損傷などが誘発されるというのがそのメカニズムということになります。

 

 

ぎっくり腰の予防と対策

ではぎっくり腰にならないためにはどうしたらいいか、予防策はいくつか挙げられます。ここでは大きく3つに分けて説明します。

 

 

ぎっくり腰の予防と対策① 腰回りの構造改革

まず重要なのは、ぎっくり腰になりにくい体を作ることです。

ぎっくり腰になりやすい身体的要因には、骨盤の後傾、脊椎の歪み、腰椎周辺の筋力低下などがあります。

従って、これらを対策することが、ぎっくり腰になりにくい体を作ることになるわけです。

具体的には、腰痛体操などのストレッチで腰回りの柔軟性を確保し、かつ腹筋背筋を鍛えることで腰椎をしっかりサポートできる状態を作ってあげることが重要です。

骨盤の後傾や脊椎の歪みへの対策は、柔軟性や筋力強化に加え、正しい座り姿勢を身につけることが大切です。

正しい座り姿勢とは、まっすぐ立った骨盤の上に、緩やかなSカーブの脊椎が垂直に乗っかった状態です。

日ごろから椅子に深く腰掛け、腹筋背筋を意識した座位を心掛けるようにして下さい。

浅く座ったり、足を組んだりするのは骨盤や脊椎の歪みに直結します。

 

 

ぎっくり腰の予防と対策② 正しい動作を身につける

さて、人間の頭部の重量が体重に対して何割程度を占めるのか、ご存知でしょうか?

答えは約10%。体重60kgの人で6kg程度ということになります。

5kgの米袋を思い浮かべれば、どれだけ重いか分かりますね。

それだけ重いものを支えている首にも相当な負担がかかっていますが、例えば顔を洗う時のような前傾姿勢をとると、頭部から遠い腰には首の数倍の負荷がかかることになります。

こうした日々の何気ない動作にこそぎっくり腰のきっかけが隠れています。

ぎっくり腰になりにくい動作の基本は、「正しい所作で」「ゆっくり」動くことです。

床に落ちた物を拾う時は腰を曲げすに膝を曲げでしゃがんで拾う、急な姿勢転換をしない、無理な体勢を取らないなど、自分の動作をできるだけ客観視してみてあげることが重要となります。

 

 

ぎっくり腰の予防と対策③ 腰は冷やさないようにする

またぎっくり腰の誘因としては、冷えや以下の④でも説明するように外的な要因も挙げられます。

季節に伴う気温低下は避けられないので、暖房器具やホッカイロを使いながら、腰を冷やさないように心がけましょう。

また体が冷えてしまったとき、長時間動かしていなかったときは、特にゆっくりとした所作を心掛けるようにしてください。

腰が冷えると、腰回りの筋肉が硬くなり、また血流も悪くなるのでぎっくり腰を起こしやすい温床(冷えと温床って、ややこしいですね)となってしまいます。

 

 

ぎっくり腰の予防と対策④ 寝具や椅子を体にあったものにする

外的な要因として、寝具が体に合っていない、飛行機などで長時間同じ姿勢を取り続けたなどの物理的なことも誘発要因になりえます。

寝具や椅子などは自分の体形に合ったものを選ぶことが重要です。

ただし公共の交通機関などでは椅子を選べないので、腰痛クッションなどのグッズを使って骨盤や腰椎を正しい状態に保つ工夫が必要です。

 

 

最後に

何を隠そう、私自身社会人一年目にぎっくり腰をやってしまって以来、腰痛とは20年来の付き合いになります。

最初は遊びでやっていたサッカーで、ゴールキーパーをやっていた時でした。

普段しないような無理な動きをしたことが引き金でした。

次はそれから数年後、床にあぐらをかいてノートPCを操作していて、手を伸ばせば届く距離にあった資料に手を伸ばした瞬間、こともあろうかくしゃみをしてしまったのです。

その後何分間手を伸ばしたままの体勢で固まっていたのか、今となっては覚えていません。

この記事を読んで、1人でも2人でもぎっくり腰についての理解を深めていただき、ぎっくり腰を未然に防ぐことができたとすれば、これに勝る喜びはありません。

 

それでもぎっくり腰になってしまった、という方のために、別記事で「「ぎっくり腰」発症後のおすすめ対処方法を時系列ごとにご紹介!」を紹介します。

宜しければそちらもご参照ください。

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走ること、泳ぐこと、自転車をこぐこと。旅すること。 ピアノを弾くこと。長期連休に予定を入れないこと。 土曜日の朝6時。サッカー観戦しながらの昼寝。 アルコール全般。 そんなこんなが、たまらなく好きです。