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こんにちは!
『からだカレッジ』で執筆をしている旅する発酵料理家の山田雅恵です。
心身共に発酵(発光!)する人生を送る人をサポートするために活動しています。
みなさん、突然ですが。日本の代表する発酵食品!そして、世界最強と言われる納豆食べてますか?!!
関西の方は、
- 食べない!
- きらい!
- 食べる習慣ない!
という方は多いようですが、関東地方の方はかなりスタンダードに納豆は食べる習慣となっています。
納豆好き!
と言う方、毎日食べるっていう方もかなり耳にしますね。
さて、みなさん。
納豆は何がいいのかを理解して食べている方はどのくらいいるのでしょうか?
今回は納豆の素晴らしい効能についてを詳しく学んで、明日から納豆摂取の習慣にしていきましょう。
最強の納豆菌は食中毒も抑制!?
世界最強説を持っている納豆菌。
どんな環境でも生き延びれるということを聞いたことあるでしょうか?
発酵と言ったら有名人の東京農業大学教授の小泉武夫先生が、著者本に書いています。
世界の色々な発酵食品や、怪しい物を食べてきたが、一度も食中毒になったことない!
なぜなら、小泉先生は乾燥納豆を海外に持っていかれているそうです。
チャレンジャーな小泉先生は、「腐ってるのか?発酵か?」というような食材も食べるのだそう。
”食中毒になりそうな予感”がしたら乾燥納豆を食べる!ということ。
凄いですね!納豆菌。
整腸作用が凄すぎる納豆
いつも元気で病気知らずで過ごしていたい、とみなさん思っているはず。
腸内環境を良くするためには、善玉菌を増やし、活性化させることが重要です。
たとえば納豆の整腸作用は、この繁殖力の強さが影響しています。
そのためには、善玉菌の助っ人である乳酸菌や、善玉菌のエサになる植物繊維やオリゴ糖を積極的に取り入れることが大切になってきます。
乳酸菌はヨーグルトや、漬物などの発酵食品に豊富で、植物繊維は穀物、野菜、海藻、きのこ、果物に豊富です。
ところが、納豆にはこれらとは違った働きがあります。
納豆の最大の特徴は、腸内の悪玉菌を弱らせる可能性があること。
大豆が納豆菌によって発酵するときにできる、ジピコリン酸という物質には、抗菌作用があり、悪玉菌を弱らせます。
納豆を食べるとどのように働くのでしょうか?
①体内へ入った納豆菌は口から取り入れられた空気、水、体温、体内で消化している食物の栄養のおかげで分裂、繁殖を繰り返します。
②納豆菌は強酸性の胃液にも負けず、どんどん体内で繁殖していきます。
③その繁殖力の強さのおかげで何日間も腸内に留まるのですが、納豆菌が発酵を続けると腸内環境は酸性になっていきます。
④酸性となった腸内環境は、実は善玉菌と呼ばれる体に有用な腸内細菌が生育しやすい環境となるのです。
そのため、善玉菌の生育のサポートに一役買うということですね。
そんな納豆を食べると腸内環境が整い、腸壁より吸収する栄養の質がよくなるので体内を流れる血も綺麗になります。
そうなると、良い血が身体をめぐるので、酸素や栄養も行き届き、身体も若く居られるのです。
納豆菌は過酷な状況でも生き延びる!
胃腸へ影響する病原菌への抗菌作用もあると言われている納豆菌。
悪玉菌の増殖を抑えるだけでなく、食中毒の定番サルモネラ菌などの病原菌を抑制する働きもあるのです。
そんな枯草菌の一種である納豆菌はとてもタフな微生物です。
その特徴はBacillus属(細菌の種類です。)の特徴である「内生胞子」にあります。
微生物は驚異的な繁殖力がありますが、自分たちが生成した酸や生成時の熱で死んでしまうことがよくあります。
しかし!!
繁栄の切り札ともいえる「胞子」を体の中に隠し持つ枯草菌及び納豆菌は熱や乾燥にも負けません。
芽胞と言われる冬眠状態になり、過酷な状況でも生き続けます。
そのため、他の菌に比べると生き残る率が非常に高いといわれているのです。
しかも!納豆菌はタフさは体に隠された胞子だけでなく、生育環境において空気の有無にもあまり影響されません。
Bacillus属は偏性好気性細菌と呼ばれ、通常酸素がなければ死んでしまう菌ですが、一部の菌は通性嫌気性と言います。
空気のない状態になると生育のための代謝のやり方を切り替えて生き残ろうとする菌です。
生育するのに適した温度帯ももちろんありますが、極端に暑すぎたり寒すぎたりしない限りは生き残るので、厄介な難点もあるのです。
納豆食べて血栓予防に。サラサラ血液で若く居るために。
血液をサラサラにして、血栓(血の塊)ができるのを予防する食品は、数多くあります。
タマネギやニンニク、イワシやサバなど青魚がよく知られています。
しかし!!
できてしまった血栓を溶かす食品は、現在のところ、納豆だけしか確認されていません。
「ナットウキナーゼ」という酵素は耳にしたことがある方は多いと思います。
これは、ねばねばの原因になっている酵素なのです。
ナットウキナーゼには、血栓の主成分であるフィブリンというたんぱく質を溶かす働きがあります。
そもそも、納豆菌が大豆のたんぱく質を分解し、発酵することで納豆ができるのですから、ナットウキナーゼが血栓を溶解するのも、十分理にかなっています。
血栓溶解を促す栄養素を積極的にとり入れることが重要。
血管内の血栓が溶ければ、当然ながら血液の流れがよくなります。
そのため高血圧の改善も十分期待できますね。
セロトニンでメンタル安定
現代人は多くのストレスにさらされていて、うつ病や、いらいらしたりと情緒不安定になりがちです。
メンタルの安定は、体調の安定、健康にも大きな影響を与えます。
精神を安定させる神経物質のセロトニンは、幸福物質とも言われるホルモンです。
その95%は腸内で作られることが現在わかっています。腸から脳へ、指令が出されるのです。
セロトニンが正常に分泌されていると精神が安定します。うつの原因の一つはセロトニンの不足が挙げられています。
小腸の内壁には絨毛というひだ状の突起があります。セロトニンはこの絨毛から分泌されます。
腸内環境が悪いと絨毛に炎症が起きて、通常よりも短くなって腸の表面積が少なくなってしまいます。
すると、セロトニンの分泌量も少なくなってしまうのです。
そのセロトニンを不足させないためには、セロトニンの材料になるトリプトファンを十分に摂取する必要があります。
納豆にはトリプトファンが豊富なのです。
ぜひ納豆を食べて幸福ホルモン、セロトニンを多くしたいですよね。
大豆イソフラボンがもたらす良い効果
もちろん納豆が体に良いのは、納豆菌による効果だけではありません。
例えば納豆の原材料である大豆の食物繊維は、整腸作用に効果を発揮する納豆菌が元気に繁殖するには最適な食料です。
また大豆に含まれる有名な成分イソフラボンは女性ホルモンによく似た物質であることが知られています。
そのため女性ホルモンの分泌が低下した時には、代わりに作用してくれるため、女性には嬉しい成分だということが分かります。
中でも大豆発酵食品をよく摂取していたグループはそうでないグループに比べ乳がん抑制作用が働いていることが分かった、という研究もあるほどです。
また大豆イソフラボンは、発酵の力でアグリコンと呼ばれる分子に変化するのですが、この成分は免疫力の強化にも役立つ成分です。
大豆のイソフラボンも同時に取りいれて納豆効果を存分に発揮させて、健康になっていきましょう。
納豆の上手な摂取の仕方とは?
納豆は毎日食べてもいいくらいで、食べすぎは駄目ということはありません。1日1~2パックを毎日食べましょう。
そして、腸が活発に活動する夜に食べるのがおすすめです。
腸のぜん動運動は夜に活発になるので、夕飯に納豆を食べると消化吸収が良くなります。
また、ドロドロになりやすい、睡眠中の血液をナットウキナーゼがサラサラにしてくれます。
便秘解消効果を強めたい場合は、オイルをプラスするのもよいでしょう。
若い人はオリーブオイル、50歳以上の方はアマニ油(フラックスオイル)がおすすめ。
アマニ油はn-3系脂肪酸が豊富で、高血圧やアレルギーへの効果が期待されています。
納豆には、血栓予防、整腸作用の代表的な効果のほかに様々な効果あがありますね。ぜひ毎日の生活に納豆を。
最後までお読みいただきありがとうございました。
『からだカレッジ』 執筆者:山田雅恵